DTP

縁の下の力持ち!撮影における照明の大切さ。その1

2020.06.16


携帯電話のカメラ機能やミラーレスカメラの普及により、最近では誰でも簡単に写真を撮ることができますね。
写真や動画を投稿するSNSが欠かせない今の時代、誰しも1度は撮影を行なったことがあるのではないでしょうか。
撮影を行うにあたって、カメラとレンズさえあれば写真を撮ることは可能と思っていませんか?
普段は当たり前すぎて気にしていないが実は撮影において影の立役者とも言えるのが「明かり」です。


カメラの性能が上がってきており、明かりの大事さを感じることは普段あまりないかもしれませんが雑誌の撮影や、テレビの撮影などのプロの現場では照明が必須アイテムとなっています。
今回はそんな「照明」があるのと無いのとで「どれだけ違うのか」の検証を行なってみたいと思います。



物撮りの検証


今回は、菓子パンとペッパーミルの写真を撮りたいと思います。
カメラはプロ用ではなく普及型のミラーレスカメラで手持ち撮影です。

『照明あり』『左右からの自然光』『片側からのみ自然光』の3パターンで撮影しました。
その結果が下の3枚。どの写真がどんな明かりのパターンかわかりますか?


image1 image2 image3


正解は、左(PC表示の場合)から順に『片側からのみ自然光』『左右からの自然光』『照明あり』です。
合っていましたか?
それでは1つ1つの解説に進みましょう。



①片側からのみ自然光を当てたパターン

image1


上の3枚の中から一番影が出てしまったのは、こちらの片側からのみ自然光パターン。
左側からの太陽光をカーテンで遮って撮影してみました。
それにより、片側からのみの光で影がくっきりと出てしまっていますね。
月夜を歩くと1つの月明かりから自分の影がはっきりと出ますよね。
同じような考えとなります。
写真メインの菓子パンに影が重なり、あまり美味しそうなパンには見えませんね。
ペッパーミルも濃い茶色の影が薄い茶色に映ってしまい、商品の紹介としてはあまり良い写真ではありません。




②左右から自然光を当てたパターン

image2

片側からのみの自然光パターンに比べ、影が薄くなっていることがわかりますか?
両サイドから当てることにより、光がフラットに全体的に広がり、より影が目立たなくなるのです。
室内での撮影だったこともあり、自然光では菓子パンやペッパーミルなどの主役があまり目立たない気もしますね。




③照明を当てたパターン

image3

自然光の2パターンに比べ、菓子パンが全体的に明るいのがわかるかと思います。
テカリも表現されて美味しそうな菓子パンが撮影できました。
今回は正面からのライト(キーライト)と左斜めからのライト(おさえ)の2台で照明を当てましたが、
「苺ジャムをもう少しわかりやすくしたい」
「もう少し立体感が欲しい」などある場合、照明の台数を増やしたり位置を調整したりしましょう!
お皿やペッパーミルのテカリが気になる場合は逆にその部分のみ黒い紙などでおさえるとテカリも無くなります。




使用機材とカメラの設定

照明パターンの実際の撮影風景はこちらです。


setting

【カメラ】
Canon EOS M5
色温度:auto
ISO感度:400
シャッタースピード:1/50秒

【 照明 】
Andoer 写真撮影用キット 45W電球




まとめ

自然光と照明機材を使った場合の比較はいかがでしたか?
ただ照明を当てれば良いだけでなく、場所、強弱など当て方で全く違う映りになるのです。
撮影するのに明かりはとても大事な事というだけでなく、奥が深くとても難しいということがわかります。

普段何気なく写真を撮るという方も今後は明かりのことを少し意識しながら撮影する事で
よりキレイで素晴らしい写真が撮れるかと思います。
興味を持って戴けた方はぜひ挑戦してみてくださいね!

今回は撮影用の照明を使用しましたが次回はもっと身近にある照明器具を使っての検証です。
お楽しみに!

Written by ayaka.t

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