DTP

データベースと自動組版

2019.08.07

データベースと自動組版

データベース(以下DBとする)は整理した情報を大量に格納し、必要な情報を素早く取り出すことができます。
ネットショッピングやSNSで表示される、商品情報や書き込んだコメントは、DBに保存されています。ユーザーの操作に応じて、必要な情報が取り出されて画面に表示されます。データベースを使った自動組版は、紙面にレイアウトしたい情報のリストを作ってそのリストに沿ってデータベースから情報を取り出し、紙面に表示(レイアウト)していくようなものです。

自動組版に使用するプログラミング言語

Webサイトでユーザーの操作を受け取ってDBからどのように情報を取り出すかを設計するにはPHPなどのプログラミング言語を使用しますが、DBからデータを取り出して組版ソフト(InDesign)を操作する場合は、MacならApple Script、WindowsならVisual Basic(VBScript、VBAも含む)を使用します。JavaScriptを使用するとMac環境でも、Windows環境でも組版ソフトを操作するができますが、データベースから情報を直接取得することが難しい(できない?)ため、情報の元はCSVなどのテキストファイルを使うことになります。

自動組版プログラム

組版ソフト(InDesign)は、通常マウスを使用してメニューを選んだり、レイアウト場所を指定して操作していきますが、プログラムを使う場合マウスを使った視覚的な操作ができません。どのファイルのどのページのどの座標にテキストフレームを移動するというように、一つ一つ指定する必要があります。DTPオペレーターに、言葉だけ指示を出してレイアウトさせるようなものです。ですので、一ページレイアウトするのであれば、普通にマウスを操作したほうが速くて簡単です。コンピューターは、明確なルールに従って条件を判別し、正確に処理を繰り返すことは得意なので、大量ページにフォーマットに従ってデータをレイアウトするという場合に自動組版は力を発揮しやすいです。また、オペレーターがマウスを操作してレイアウトを作成し、中の情報はプログラムが処理して書き込むといった合わせ技を使えば、フォーマットの繰り返し以外でも自動処理による正確さを生かすことが可能になります。

自動組版プログラム

フォーマットが定まっている大量ページをレイアウトする場合に力を発揮しやすい。

ファイル名・ページ数・座標などをプログラムで1つ1つ指定する必要がある。

DTPオペレーション マウス操作でレイアウトする。
DTPオペレーション

自動組版プログラム
オペレーターがマウス操作してレイアウトを作成し、自動処理で正確に入力できるため柔軟な対応が可能。

Written by Sato

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